映画『真珠の耳飾りの少女』
芸術の秋ということで(?)、今週観た映画は『真珠の耳飾りの少女』。
随分前に作られた映画ですが、私は今回が初見。
画家フェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女』が誕生する背景を描いた、美しい映像が印象的な作品でした。
主人公は、絵のモデルであり、フェルメール家の使用人グリート。
演じるのは、スカーレット・ヨハンソン。
一方、眼光鋭く、強烈な存在感を放つフェルメールを演じるのは、コリン・ファース。
瑞々しさと繊細さ、烈しさを併せ持つグリート。
彼女の持つ美的感覚にフェルメールは一目置くようになり、絵具の調合を手伝わせるまでに。
そして、絵のモデルもつとめさせるようになり……
描く者と、描かれるもの。
その間に生まれてゆく緊張感と、特別な感情。
言葉にもせず、もちろん触れもせず。
それでも、ふわりと香り立つ何かが二人の間には確かに存在して。
その「何か」を察知したフェルメールの妻はグリートに激しく嫉妬します。
この映画はフィクションのようですが、それでも、あの名画には、画家とモデルの間の「何か」を想起させるものがあるように思います。
作中では、光と影を自在に操るフェルメールの創作風景や、17世紀のオランダに生きた人々の暮らしぶりも垣間見られて興味深かったです。
☆
実は私、10年ほど前、フェルメール展が日本で開催されたときに、この絵を見ているんですよね。
なのに、あまり記憶に残っていない……
というのも、当時気になっていた人に誘われて行った美術展だったので、すっかり舞い上がっていたのです…。
あの時もっと、しっかり鑑賞しておけばよかった〜!!
まぁ、それも含めて思い出深い絵の一つです。
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